NHK土曜ドラマ Shrink シュリンク -精神科医ヨワイ- を見ました
感想をつらつらと
見ましたが、放送即視聴、ということはできませんでした。
なぜなら
- 「解釈不一致」が怖くて見れなかった
- 中村倫也のことをこれ以上好きになるのが怖かった
上記2点の理由によります
精神疾患当事者として、傷病の解釈や手当ての仕方が「誤診」されることは他人の話しであってもフィクションであっても辛いことなのです。なので解釈不一致がヒトこまでもあると視聴しんどくなります
漫画の方は医療監修がついているのか、ちょっと不安なのもあって無料部分しか読めていないののですけれど、興味自体はあって、このたびドラマ化にあたり双極性障害研究のトップランナー加藤忠史先生が「双極性障害」の第2話に医療監修として入られたと知り、では安心して視聴できるのではなかろうか、と思った次第です。
懸念の二つ目、中村倫也のことをこれ以上好きに…については、もう好きになったってしょうがない。もう十分好きなんだから好きになるなら好きになり切ってしまえ、と思いNHKプラスの再生ボタンを押したのでした
見た
多忙なワーママ、更にはシンママの女性がパニック障害に陥るストーリーが第1話でした。
保育園児母あるあるがつぶさに描かれていて、多忙なあの頃を思い出して胸がキュッとなるところとか、
特にEテレおかあさんといっしょの名曲「ぼよよん行進曲」が全体通して歌い踊られていることに共感が深く。
主人公の心象にグイグイ迫る、しかもその迫り方、共感のさせ方に長けているNHKすごいなと思うのでした
精神科受診前あるある
そしてパニック障害を発症した主人公に精神科受診をためらわせるあれこれもさりげなく、しかし確実に描かれていて、精神科受診前あるあるをも描かれていました。
「精神科に通院している」「精神科の薬を飲んでいる」ということは、やはり未だに「頭になんかあるの?」「薬なんかに頼って情けない」という蔑視に繋がりやすいのだと思います。健常なヒトたちの意識改革がもっと進めばいい、そこに中村倫也が切り込めばいい、、
精神科医「ヨワイ」さんを演じる中村倫也氏は原作の雰囲気そのまま、物腰やわらかくマイペースで、過去に何かあったっぽいけどそれもうかがわせない感じが見事でした。
治療薬や治療法の充実を思う
さて、私自身がパニック障害の診断を受けたのは15年以上前のことで、かつ抗不安薬の処方だけでのちのケアはなかったので作中に出てくる「記録表をつくる」「だんだん慣らしていく」の治療法は目から鱗が落ちる思いでした。
今は、障害への研究も進んで、治療法やどの治療法を選ぶか、その選択肢も増えているのだなと感心深く。
治療に対する理解や研究が進んだだけ、かつてパニック障害に苦しんだ人の数があるということも理解のうえで、今とこれからの障害当事者の方が最短で最適な治療法につながることを願うのみでした
大事なものを守りたいから治療するんだよ
また、「治療する」ことや「薬を飲む」ことは、だいじなものを守りたいから挑戦することなのだ、という実感も共有できるシーンがありました
暗闇恐怖のため子どものイベントにも不安が大きかった主人公ですが、治療に取り組み、適時に薬を飲んで、パニック発作を上手く抑えながら子どもと笑顔に過ごす時間を見てこちらも涙が出そうになり。だってぼよよん行進曲って子どもと歌うと泣きますやん。子どもと一緒に生きる喜びを感じて泣きますやん。いい曲をいいシーンで持ってきてくださった演出の方、楽曲提供OKにした方に感謝です。感動が深かった。
NHKドラマはどのコンテンツでも監修体制がしっかりしていて、かつ脚本も原作理解の上で製作されているので安心感ともども視聴することができました。
そして次回は私が当事者でもある「双極性障害」。見ないとね
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テレビなし・DVDプレーヤーなしでもエンタメ十分。良い時代に良いコンテンツが配信されている喜び…
まとめ
NHKドラマはハズれなし、解釈不一致ほぼなし。
受信料を払っていて良かった!!
視聴おすすめします
第二話「双極症」については双極性障害ブログにて感想を書いています