林 久美子「DVとアフターケア」を読みました
アフターケアというかアフターセルフケアのさなかにいる私です。図書館に行くと「DV」と「ケア」に目が行きますし、そういう本を見つけることが増えました
こちらは「DVとアフターケア」どちらの単語も含んでいて、内容も今の自分に必要なものでした
実際のアフターケアの事例が2つ解説されています
解説される葛藤や困難は、ざっと述べるだけでもこんな数になります
・DVを受けたということを受け入れられない葛藤
・逃亡したことへの後悔・葛藤
・お金の不安
・新しい生活様式の受容の困難
・コミュニティの喪失
・新生活を設計するための困難
・子どもの世話をするどころでなくなるほどの精神的追い詰められ感
・社会資源に繋がること自体への困難
・手続き、度重なる被害申告への心労
・元配偶者の追跡に怯えること
様々の「あるある」が支援者の立場から明らかになりました。
その「あるある」とても、被害を受け、逃げ、新しい暮らしを組み立て、社会資源を手繰り寄せ、そんな中でも元配偶者の追跡に怯えるような、私たちだけの「あるある」です
社会全体から見ればごくわずかな人たちかもしれません。でも私にしてみれば、多くのDV被害者が同じような目に遭っています。
DV加害者って、どこかで教育を受けてるんでしょうか。通り一遍、同じような行動・言動をするのが解せないものです
回復のためには何をすべきか。本書において支援者側の課題も語られますが、被害当事者としては以下のようなことを読み取りました
自分は被害者であるという自覚を持ち、
悪いのは加害者であり、加害行為である、と断じ、
「自分は加害を受けるべき人間ではない」と考え、
「自分は尊重されるべき人間である」と自信を取り戻すこと。
尊重されてしかるべき人間であるから、加害の現場から逃げて当然であること、
逃げて回復すべきであるということ。
立ち直ることができるということ。
立ち直るために、支援してくれる人、団体は必ずあり、
その人、その団体はあなたのために支援を惜しまないこと。
自分で生活を築き、サバイバーとして生きること。
これから発生するDVを許さない、と行動すること。
相談先が拡大・充実している現実はあるものの、困難にある人自身に葛藤や諦め、無力感があるがゆえに支援に繋がれず、二次的に児童虐待が起こったり当事者の自死や親子心中といった悲劇につながりかねない現実も情報として確かなものとなりました。
あなたが受けているものは、理不尽な暴力であるということ。まずそれを知って欲しい。啓発活動は内閣府から展開されています
11月12日~25日は「女性に対する暴力をなくす運動」期間です。
アイコンにパープルリボンを添え、ネイルに紫を選んでいます
私は「女性に対する暴力をなくす」そのために行動します。