ほぼ黒ワンピース生活

ほぼ毎日黒のワンピースを着ています。考えたことなどあれこれと。

信田さよ子「加害者は変われるか?」を読みました

信田さよ子「加害者は変われるか?」を読んだ感想です。

 

6s-adviser.hatenadiary.jp

 

 

 

「加害者は変われるか?」のタイトルの本ですが、正直「私は救われるのか?」の気持ちで読みました。

なんといいますか、数々のセクハラやパワハラ、性暴力の被害者たる私のメンタル、すでにぼろぼろでございまして。このぼろぼろの心のままで生きていかねばならないのは苦痛の一言です。

相談センターに電話をしても「逃げてください」「自立をされては」と己の変容を求められるばかりで、それは他人と過去は変えられず、自分と未来は変えられる原則によれば真っ当な指摘でありアドバイスなのですけれども。どうしたって加害者にこそ非があるわけで、それが咎められ罰せられないのは何故なのかと。そう空に問うなかでこのタイトルの書籍に出会ったのでした。

 

初出が2006年のWEBちくま、単行本化は2015年で、今は2023年です。この10~20年の流れのうち、初出時は「変わらざるもの」であった加害者性が、だんだんと「変わりゆく中」にあると感じました。

 

昨年末には、性暴力に関する裁判で加害者に有罪判決が出ました。

www3.nhk.or.jp

 

加害者は罰せられ、断じられ、教育されろとここのところ思う中でやっと「法的に罰せられる」加害者が出ました。

やっと、法的に罰する手段が見えてきた。

組織内での被害の訴え、組織外の公的機関への被害の訴え、組織外の私的機関(SNSなど)への被害の訴え、

 

被害者は二度三度と性暴力被害に遭う、と言うことも自明となっている中で、加害・被害の訴えを受けた際の「被害者へのケア」も一般の知識となりゆく流れも感じています。

 

 

加害者は、罰せられ、教育され、変わることはできる。

そして、被害者(私)は救われる。

 

勇気を得た文庫本でした。

 

 

この本の入手にあたっては「つなぐ書店」さんを経由しました。

tngbooks.jp

Amazonの中古取引でたまたま知った「つなぐ書店」さんですが、障害者雇用の好適モデルであることも、住まいに近いこともあり、継続して利用したい書店さんです。