私の/夜中の考えごと

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読了メモ ◇ バトラー後藤裕子「英語学習は早いほど良いのか」☆5

長年の疑問「そんなに早くから英語勉強させて意味ある?」に解決を。表題新書を読了したのでメモです。

 

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現状、日本の義務教育では小学校1年生から英語学習の時間があり、そうなると未就学児のうちからの先取り学習を重視していたり「ネイティブレベルの英語力を身に着けてほしい」とするご家庭では、熱意をもって幼児教育を施し、英語に至っては自然な発話まで求めているよう伺える。
「そこまでする必要ある?」と疑問がある中で出会った本書、読み進むにつれ自分の疑問が氷解していくとともに、英語学習においての必要なもの、インプットの質と量、そして英語学習に対するモチベーションが揃って初めて「英語学習」の効果が上がり、そしてそれに年齢という要素は関与が少ないと分かった。

まず言って研究サンプルを取得する場合の標準化の難しさときたら、「言語」という単純に見えて複雑なものにおける「早いほどいいの?」という疑問を解明するにあたってクリアすべき課題が多過ぎる。そもそも「英語学習」のゴールはどこなのか、という原点に戻ってしまう。言語というもの、それを統べる脳を研究するということの難しさを重く深く認識した。

次いで、英語学習にかかわる教育者のあり方、専門人材の確保の難しさ、英語学習を確かなものにするためには国家や自治体の配分も十分でなければならないと知る。

英語学習のみならず学習環境をどう作り上げていくべきか、しかも家庭内にとどまらず学校、社会全体で、という点にも考えが及ぶのは筆者の研究者としての思慮の深さを感じた。ほかの著書も読みたいと思う。

 

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