次女を妊娠してはや7ヶ月、2014-15年に続き、2017-18年とで二度目の妊娠でまた妊婦を取り巻く社会に飛び込んだわけでして、二度目の妊娠ではじめて知ったことも多々ございました。子育て世代のみなさまに届けたいシリーズとして、社会保障制度についてメモっていきますよ。
最初に情報検索Tips
なお社会保障制度について情報検索する際は、検索窓に検索語をタイプしたあとに「site:go.jp」とプラスすれば、政府からの情報が得られますよ*1。悲しいことに、民間の情報だとSEO(Search Engine Optimazation)対策が優先されて情報の正確性は保証できませんので、出来たら政府からの情報を参照すると良いです。
さて本題です。
世の子育て世代よ、社会保障制度を活用して自身の利益を最大化してくれ。
知らなかったことその1:
雇用主は妊娠中の従業員が妊婦健診を受けるための時間を確保せねばならない
働く妊婦さんの中には、妊婦健診を就業日以外の日や、有給休暇を取得してお休みにした日に受診している方もいるかと思います。しかしですね、雇用主は働く妊婦さんが妊婦健診を受けるための時間を確保する義務があるのですよ。www.bosei-navi.mhlw.go.jp
健診検査を受けるための時間の申請
妊娠したら、あなた自身やお腹の中の赤ちゃんの健康のため、定期的に健康診査等を受ける必要があります。勤務時間の中で健康診査等を受けるための時間が必要な場合は、会社に申請すれば、時間を確保することができます。(有給か無給かは会社の定めによります)
<妊娠中>
妊娠23週まで 妊娠24週から35週まで 妊娠36週以後出産まで 4週間に1回 2週間に1回 1週間に1回
なんてこった!!第一子の妊娠の際は上記情報を知らずに律儀に有給休暇を取得しておった。。第二子妊娠時には、妊婦健診を就業日に受けようにも、第一子の看護などですでに有給残数が殆ど無く、調べに調べてこの情報を得ました。
人事担当者への申出により、私の勤め先の規則では「妊婦健診のための特別休暇」は「その他の特別休暇」(無給)で充当されました。つまり、所内規程として存在していなかったのです。
人事担当者に厚労省の上記URLを示しつつ、社労士の資格を持つ部長をCCに入れつつお知らせし、「その他の特別休暇」を充当してもらえることと成りました。自分の手で取りに行った感のある特別休暇です。もし今後、勤め先の中で新たに妊娠される方がいたら積極的に活用して頂けたらな、と思います。
知らなかったことその2;
養育期間標準月額特例申出書
養育期間標準月額特例申出書についてはこちらのエントリをご参照ください。
知らなかったことその3;
パパ休暇・パパママ育休プラス
ご存知ですか?両親が協力して育児休業を取得できるよう、様々な制度があります。
育児・介護休業法には、両親が協力して育児休業を取得できるように、
1 パパ休暇(出産後8週間以内に取得した場合の再取得の特例)
2 パパ・ママ育休プラス
等の特例があります。
これらの制度をうまく組み合わせることで、両親ともに、仕事と家庭の両立を実現することができます。
★制度のリーフレットはこちら
申し訳ないくらいに知名度ひっく...(広報担当の方ごめんなさい)
こちら、と示されたURLのその先は...
http://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-11900000-Koyoukintoujidoukateikyoku/0000169713.pdf
PDFで、、
いらすとやさんで、、、
これ以上はコメントいたしません。。
さりとて、男性育休取得者は2015年当時2%だったのが、2018年現在では3%に上がっています。ツイッターでも育休パパアカウントは増えていますし、今後も増えるでしょう。そして彼らが同様に「何で(父親の貴方が)育休取るの?奥さんどうしてるの?」とかいう無理解にさらされ、闘っている姿が良く見えるようになりました。
こんな本も読みました。パパもがんばろう!
知らなかったことその4;
ヘルプマークは妊娠初期の方も携行していい
東京都内在住在勤の方には浸透しつつある「ヘルプマーク」。赤地に十字とハートのマークです。こちら、「妊娠初期の方」にも交付されるんですよ。
ヘルプマークは、東京都が「義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう、作成したマーク」です。
内閣府のページにも同様の記載がありました。
私がこのヘルプマークを知ったのは、知人の乳がんサバイバーさんが通勤バッグに付けていたのを見たことから。興味が出て調べた次第です。理解が更に深まったのは、別の知人が手術をされ、術後すぐにぎゅうぎゅうの電車での通勤が不安だ、とつぶやいておられ、ヘルプマークをつけてはいかがでしょうか、と提案したことからです。
妊娠初期は不安定な体調ながら、母子手帳の交付はまだまだ先。母子手帳の交付があるまではヘルプマークで代替も可能なんですね。
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こういった制度は知っているか知らないかが最大の分かれ道になります。実際に利用しない制度であっても、そのうち対象が拡大されて自分たちが対象になったりするのは結構いきなりのことだったりします。そして法の不知は救済対象外なのが原則。かなしい。
再掲しますが、
世の子育て世代よ、社会保障制度を活用して自身の利益を最大化してくれ。
経験者として、どなたかのお役に立てたら、と願います。