ほぼ黒ワンピース生活

ほぼ毎日黒のワンピースを着ています。考えたことなどあれこれと。

2022年3月、コロナ療養の思い出

愛する我が子と夫が、新型コロナウイルス感染症に罹りました。第6波のピークも過ぎようというタイミングで。



療養について

療養については家事上の工夫が多かったので別ブログ「とにかく○○しない家事」にて書きました。

tonikaji.hatenablog.jp

tonikaji.hatenablog.jp

tonikaji.hatenablog.jp

とにかじでは日頃の備えをフル活用し、様々の準備をし実務をした記録ばかりです。一見元気そうです。でも、その裏ではとても不安でした。

 

よぎる不安

娘の方は初日に39℃以上の熱が出て、夜もうなされ、泣きながら起き、親の肌を求めます。手当てをして環境を整え、寝付いたことを確認して自分も隔離療養部屋の隣で控えているわけですが。

寝れるときに寝ないと、とうとうとしても長女のうなされる声に目が冴えて、長女が落ち着いて自分もうとうとしても、「この発熱で、6年育てたこの子を喪うかもしれない」と不安がよぎり目が冴えて、の繰り返しでした。

翌日には解熱傾向となりひと安心するも、幼児のコロナ後遺症(Long-Covid)は重い場合が多いという報告を読んでいたので、不安とともに様々な後悔が襲ってくるのでした

 

登園自粛を続けていれば。

 

続いて夫も発症して陽性が確認され、大人の「軽症」に見られる症状をほとんどすべて発症していました。発熱、咳、頭痛、倦怠感、悪寒、胸痛、激しい咽頭痛。ファイザー2回接種済とはいえ、6ヶ月以上が経過しており、3回目接種の接種券が届いて予約を入れた矢先でした。

本人は当初、「3回目はモデルナだし、接種しないどこうかな。いや別に反ワクチンとかいう話しじゃなくて」と接種をためらっていたのです。それをあれこれのデータを見せて「絶対に接種してほしい」と妻としての要望を伝えました。そして3月下旬の接種予約を済ませていた。

でも、間に合わなかったんだな。

熱に浮かされ咳き込む声が隣の部屋から聞こえてきます。

娘の発熱時と同じく、喪ってしまうかもしれない、と思いました。

2019年に正社員の職を失って以来、専門職フリーランスやブロガーとして収入は得ているものの、私一人の稼ぎや資産ではとうてい娘たちを育て上げることができません。女性のひとり親には公的支援が入りやすいとはいえ、不安は大きい。

金銭的な面の不安以上にも、パートナーとして支え合う日々が喪われること、彼と楽しんだ日々が喪われることは、人生のうちでも最大級の喪失になるでしょう。私だけでなく、娘たちにとっても。

 

祈る気持ちで食べられるであろう病中食を整え、隔離部屋の前に置いた椅子に置きます。ノックして「置いとくね」とドアの向こうに声をかけるのが最大限のコミュニケーションです。どうか食べて、少しでも良くなって。

 

自宅療養の厳しさを思う

今回は部屋割を徹底することで、私と3歳の次女への感染拡大は免れました。

次女も、発症初日こそ姉にばかり構う親を見てグズったり要求を多めに出してくるなど、こちらは病児の対応にてんやわんやなのに、と困ったこともありました。しかし「このお部屋にいてね」とタブレット端末を与えつつ、塗り絵やらパズルやらあれこれと暇つぶしを与えてなんとか病児との距離を保ちました。

病児と未感染児とのケアをダブルでやるのもしんどいところに夫も発症し、この病児ケアと自宅保育と感染対策が10日続くのは無理だ。むしろもう、全員感染したほうが楽なのではないか、と自暴自棄にもなり。

消費され減り続けるペーパータオルと70%エタノール、不織布マスクとプラスチック手袋も追加で買わないと。病人が食べやすい食事も調達しないと。その衛生管理や健康管理にもお金が飛んでいきます。

 

家庭内感染が数として多く、更に止まらないのは、家の広さやレイアウトの問題も大きいのではないかと思います。トイレもお風呂も分けることが好ましい、と自宅療養の手引には書いてありますが、そんなお家はそうそうない。そんなお家に普通に住めるくらいの給与をくれ。

国民の健康を守りたいなら、税金を取ったところで所得が十分にあり、十分な広さの家に難なく住むことができ、健康的で質の良い飲食物を選ぶことができる経済的余裕をもたせればいいのに、と思うものでした。

 

寄せる後悔

夫と長女が親子同室の宿泊療養に赴くこととなり、家の中には未感染と思われる3歳次女と検査陰性の私が健康観察で自宅待機するのみとなりました。

療養部屋の掃除を少しずつやる中で、我が家からコロナの気配が消えゆく代わりに、後悔の念が寄せるばかりです。

長女に関しては、登園自粛を続けていれば、という後悔が。

夫に関しては、3回目接種をすぐにしていれば、すぐにするよう強く勧められていれば、という後悔が。

己の後悔とはまた気色が異なりますが、ワクチンがもっと早く行き渡れば、という思いもあります。

5歳以上の小児への接種が始まった自治体もある中で、住まいのある自治体では接種券の発送がまだです。長女の年齢の区分では、3月下旬に接種券発送の予定とのこと。入学式や新生活を迎える4月に接種することになり、新生活との調整がまた大変になる見込みです。打てるだけありがたいのですが、もっと早ければ、の思いは拭えません。

夫も2月に接種券が届いた段階で接種予約をして、3月を前に3回め接種をしていれば、また状況は違ったかもしれません。

 

仮定の話しばかりしても、今更どうしようもないのですが、波に飲まれ熱に浮かされ、咳込み悪寒を生じ、喉の痛みに苦しむ、そういう人が一人でも減らせたのではなかろうか。

 

罹ったものはしょうがないことで、悔やんでも泣いても何も戻ってこず、感染自体から子どもを守れなかった分、今後生じうる後遺症の手当てに付き添っていきたいと思います。

それしかできません。

はやくこの禍が過ぎ去りますように。