このブログにタイトルにもある「6S」について、詳しく説明を入れていなかったなーと家電エントリやら楽家事エントリやらを連ねても「え、なんでそういう考え方するん?」と疑問に思われるかもしれません。まずは前提の共有から。
2013年1月に刊行された「トヨタの片付け」(OJTソリューションズ株式会社:KADOKAWA/中経出版)を読んだことのある方いらっしゃいますか。
私の仕事や家事育児に関する考え方のベースはこちらになります。
「5S」のおさらい
5Sは、整理、整頓、清掃、清潔、しつけ、の5項目のことをいいます。
以下Wikipediaより引用;
- 整理(せいり、Seiri)
- いらないものを捨てる
- 整頓(せいとん、Seiton)
- 決められた物を決められた場所に置き、いつでも取り出せる状態にしておく
- 清掃(せいそう、Seisou)
- 常に掃除をする
- 清潔(せいけつ、Seiketsu)
- 3S(上の整理・整頓・清掃)を維持し職場の衛生を保つ
- 躾(しつけ、Shitsuke)
- 決められたルール・手順を正しく守る習慣をつける
5S自体による効果は職場環境の美化、従業員のモラル向上などが挙げられる。5Sの徹底により得られる間接的な効果として、業務の効率化、不具合流出の未然防止、職場の安全性向上などが挙げられる。これは、整理整頓により職場をよく見るようになり、問題点などの顕在化が進むためであるとされる。
日本で生まれた概念だが、日本国外で用いられることもあり、「ファイブ・エス (five S)」と言う。
私は2011年に中部地方にある医療機器メーカーに知的財産担当として転職しました。そこで勤務を始めるにあたっての受け入れ研修で、工場の担当者の方のコマで5Sを知りました。医療機器の工場が併設されている会社だったので、効率よく、安全性の高いデバイスを生産するにあたって5Sの考え方は当たり前に受け入れられているものでした。何より、中部地方でトヨタのお膝元ですし。
勤め始めてしばらくして「5S活動」を事務方でも実践しよう、ということになり、改めて自分の仕事の中で5Sを実践していくにつれて、仕事が早く正確になっていく実感があり、どんどんハマっていきました。
整理・整頓のフェーズで言えば、ボールペンは一本で十分だし、マーカーだって1色でいい。シャープペンシルを使わないからいらないし消しゴムもなくていい。2穴パンチも共有のところにあれば十分。デスク周りがもたつかない快適な職場環境でスラスラと仕事ができたものです。
そしてその状況を維持しやすいように務めるのが清掃・清潔のフェーズ。持ち物が少ないので掃除も清潔に保つのも楽です。
そうなると自ずと最後のフェーズ、しつけも万全で、うっかりモノが増えそうになると整理・整頓のフェーズに戻って持ち物を吟味するようになります。
デスクがスッキリしたこともあり、当時の一人暮らしの家も淡々とお片付けを進め、ゆったり暮らしていたものでした。
そして出会ったもう一つのS
ある日、本社の支社長が勤め先の施設を視察にいらしたついでに講演会が開かれまして、「えらいニコニコしてる人だな〜」という第一印象でした。
講演会で一番印象に残ったお言葉。
「こちらは工場もあるので5Sがしっかり根付いているなという印象でした。私は日頃の仕事においてもう一つSをプラスするように務めています。SmileのSですね。これで6Sです。この6Sを心がけて、笑顔でアソシエイトのみなさんと接して仕事をしたい」
笑顔の所以がわかったこともあるし、自分もこういった心意気で仕事をしていきたいと強く思ったのでした。
そしてこの方は、この春の人事異動で当該本社の社長となられました。
こういうお片付け本も読みました
まずはお片付けブームの先駆け、こんまりさん。
「ときめき」の考え方を知ってさらに文房具愛が深まった気持ちでいます。
職場のデスクを整えるのに参考にしたのはこちら。
モノが少ないと快適に働ける: 書類の山から解放されるミニマリズム的整理術
倣って職場のデスクの上には手帳*1くらいしかのってません。
他には家にも職場にも取り入れやすい考え方がたくさんのこちら。
こちらは Prime Reading でお安く読めました。
5Sだの6Sだの継続するのしんどくない?
働くにあたっては「考える時間」と「走る(=実労)時間」を最大化したいので、持ち物は少なく、あれどこだ、これどこだ、の時間は最小化して、一刻も早くお迎えにダッシュしたいと毎日考えております。家事の時間も効率よく済ませて子どもとのんびりしたい。仕事でも家でも、作業は早く済ませたい、それが第一義。
なので、一度すっきりデスクやすっきりインテリアで効率よく動けたら、5Sは本当に心地よいものなんです。
先日エントリに書いた家庭内PDCAサイクル*2もそうなんですが、5Sもサイクルで、次の段階に進めてそのときそのときのニーズに合致させていくことは、ある意味ゲーム性があってハマります。PDCAと同じく「より良く生きる」ためのものなんですね。頑張ってサイクルを回した結果、仕事が効率化したり家族と触れ合える時間が増えたら嬉しくて、嬉しいことは何よりのご褒美なので、頑張り続けられると考えています。